格安SIMを選ぶときのポイント、通信速度はどのくらいあるといいの?
スマホの料金を安くするには、何といっても格安SIMを選ぶことです。
キャリアと比べて月額料金が安いのは間違いありません。
どのような料金プランを利用するかでも異なってきますが、同じようなデータ容量で比較すると半額近くも安くなります。
スマホ料金を安くしたいと考えている人は、格安SIMを使わない手はないのですが、格安SIMの認知度が低い、サービス内容が分かりにくい、通信速度が遅いのではなどと乗り換えには不安を感じている方もあるかと思います。
今回は、格安SIMを選ぶときのポイントの一つである通信速度ついて紹介し、最低でもどのくらいの通信速度があれば実用上問題なく使えるのかを説明します。
●格安SIMに乗り換えるときの不安要素の一つは通信速度
格安SIMに乗り換えるときの不安要素は通信速度かもしれません。
パソコンなどでウェブサイトを閲覧しようとURLを入れたが、なかなか接続されないという経験を一度はされたことがあるのではないでしょうか。
ウェブサイトなどになかなかつながらない場合は、”通信速度は遅い”ということになります。
つまり、通信速度とはどれだけ早くデータをダウンロードできるかの速度で、数値が大きいほど通信速度が速くなります。
通信速度を理解する上で知っておかないといけないのは、通信速度はいつも一定ではないということなのです。
よく、大きな地震があるとその地域への携帯電話がつながりにくいということがありますが、これは多くの人が同じ場所や時間に一斉に通信を行っていたためです。
以上のような通信速度の低下は極端な例ですが、日常においても通信が集中する時間帯では通信速度の低下が起こります。
日常の時間帯による通信速度の低下は三大キャリアでは改善されてきていますが、格安SIMでは三大キャリアの回線の一部をレンタルして使っているので、通信速度には違いがでてきます。
・キャリアと格安SIMの通信速度の違い
キャリアの通信速度はどのくらいあるかご存知ですか?
auが公表しているスマホ・携帯電話のエリア別実行速度の例では、
・受信(下り)速度(平均):119.6Mbps
・送信(上り)速度(平均):23.5Mbps
*計測時の条件:2019/02/06 16時台、東京都新宿区東榎町 付近、iPhoneXs
となっています。
(参考:実効速度について)
もちろん、これは場所や時間帯によっても異なります。
同じ時間帯で一番速いのは、346.6Mbps(東京都豊島区長崎4丁目 付近 )、
一番遅いのは、4.3Mbps(東京都渋谷区千駄ヶ谷5丁目 付近 (1))となっていますが、それでもかなり速いですよね。
一方、格安SIMを使った場合の通信速度はどのくらいになるのでしょうか?
一般的には通信が集中すると通信速度が遅くなり、この傾向はキャリアの場合も格安SIMの場合もありますが、キャリアに比べて格安SIMの場合の方が影響を受けやすくなります。
主要格安SIM19種の通信速度(平均)は、次のようになります。
・受信(下り)MAX:7.433Mbps
・受信(下り)平均:0.545Mbps
・送信(上り)MAX:0.216Mbps
また、主要格安SIMの時間別平均速度は、下図のようになります。
傾向的にはスマホを使う人が多くなる通勤時間帯や昼休み時間、帰宅後の18~22時台は、通信速度が遅くなりやすくなります。
(参考:家電批評、2019年9月号、格安SIMの疑問100)
・格安SIMの通信速度はなぜ遅くなりやすい
格安SIMはキャリアに比べると通信速度が遅いといわれますが、それはなぜなのでしょうか?
この理由を知っておけば、格安SIMに乗り換えると通信速度が気になるという不安も解消していくのではないでしょうか?
格安SIMの通信速度が遅いのは、通信のしくみと関係しています。
キャリアは自前で通信回線を持っているのですが、格安SIM事業者はキャリアの回線をレンタルで運用しています。
このため、回線や基地局の設備投資や維持費などを抑えることができるので、低価格を実現できているのですが、キャリアの回線につなぐときに通信容量に制限がでるのが通信速度の低下につながる要因になることが多いとされています。
だからといって、遅くて使えないということではありません。
日常生活では、十分に使えるので格安SIMに乗り換えるのに躊躇している方は安心してください。
●イライラしないで使える格安SIMの通信速度はどのくらい?
通信速度といっても、メール送信の場合はどのくらいあればいいのか、ウェブサイトの閲覧やYoutubeなどの動画をスムーズに見るにはどの位があればいいのかと疑問がわいてきますよね。
目的別にイライラしないで使える通信速度を調べてみました。
・LINEやメール
LINEやメールのテキスト中心の場合は、通信速度が速くなくても苦なく送受信できます。
通信速度の目安は、200kbps以上あれば問題ありません。
・ウェブサイトの閲覧
画像が多いサイト、文字が中心のサイトでも異なりますが、1Mbps以上あれば問題なく閲覧できます。
・You Tubeなどの動画を視聴
日常生活の中でYou Tubeなどの動画を見る場合があると思いますが、動画を視聴するときは通信速度や容量をかなり必要とします。
You Tubeをイライラしないで視聴するには、4Mbps以上あればいいと思います。
●格安SIMを選ぶ時のポイント、通信速度はどのくらい必要のまとめ
格安SIMの通信速度は、しくみ上時間帯によってムラがでやすくなっています。
選ぶ時の通信速度の目安としては、ウェブサイトはもちろん、You Tubeなどの動画を見るときを基準に最低4Mbps以上出ていればイライラしないで視聴できます。
なので、格安SIMを選ぶときは、一日の時間帯で最低の通信速度をチェックすることが必要です。
格安SIMを選ぶときは、通信速度が速いことに越したことはないのですが、通信速度を優先して選ぶと失敗する場合にあります。
You Tubeなど動画をあまり視聴しないのに通信速度が速い料金の高い格安SIMを選ぶと料金が無駄になりコスパが悪くなります。
また、逆に動画を頻繁に視聴する人が、料金が安いが通信速度が遅いものを選ぶと視聴のときイライラが募ります。
自分の使用目的と料金プランとがバランスしたものを選ぶのがポイントとなります。
通信速度については、通勤時間帯や昼休み時間の遅くなる時間帯は外して使うようにすると格安SIMの選択肢も広がってきますので、上手に選びましょう。